ベクトルタイルレイヤー

はじめに

ベクトルタイルレイヤーはウェブマップタイルシステムのように格子状の位置指定を使ってベクトルデータを表示する機能です。
画像デーアであるマップタイルシステムと異なりベクトルデータであるため、ビュー上での表現をスタイル設定で任意に調整することが可能です。

ベクトルタイルデータの構成

ベクトルタイルレイヤーは、サーバー（ストリーミング）やローカルドライブから利用できるベクトルタイルのセットと、タイルの描画方法とマップへの表示方法を決定するスタイルパラメーターで構成されます。
データとスタイルの定義は分離されており、マップタイルでは不可能な方法で、データセットまたは個々のレイヤーを使って動的で詳細な表現を可能にします。
ベクトルタイルレイヤーは、クライアント側のディスプレイ解像度、昼夜、透明度レベル、およびその他の状況に基づいて動的にレンダリングできます。
ベクトルデータであるためすべてのズームレベルで高品質・高解像度の地図を提供できます。

これまでは簡略化されたビルド済みのスタイルに限定されていましたが、今回、主要なホスティングサービスによって提供されるスタイルとベクトルタイルスタイルエディターを使用して作成されたカスタムスタイルを読み取り、動的に表示するためのベクトルタイルレイヤースタイル機能がサポートされました。

また、ベクトルタイルレイヤーのMapboxスタイル仕様をサポートしています。
これは、JSON形式で作成され、ESRI、OpenStreetMaps、Maptiler、Zoomstack、Mapboxなどの主要なベクトルタイルホスティングサービスで使用される標準的なスタイル定義です。
レイヤー構造を記述し、レイヤーがペイントされる順序、ペイントの方法（色、アイコン、ラベル、サイズなど）、シンボル（スプライト、シールドなど）、およびレイヤーのコンテンツを選択して使用します。（塗りつぶし、最大および最小スケール、フィルターなど）。

スタイルを使用してベクトルタイルレイヤーを読み取って表示する機能を利用できます。

以下の例は、土地利用を表すベクトルタイルマップレイヤーの定義です。

Matildaではスタイルを内部構造に変換し、ベクトルタイルをレンダリングすると、現在のコンテキストとズームレベルに基づいてレイヤーパラメーターを動的に適用します。

プロジェクトでベクトルタイルレイヤーを使用するには、.ttkwpファイルが必要です。
このファイルは、Webタイルレイヤーへのパス、スタイル、およびレイヤーの他のパラメーターを指定します。
例えば：以下のようになります。

すべてのレイヤーパラメーターは、 TatukGISDeveloperKernelオンラインドキュメントのTGIS_LayerWebTilesクラスに示されています。（英語）

レイヤースタイル例

以下の画像は、同じベクトルタイルデータ(ESRI、OpenStreetMaps、Maptiler、Zoomstack、Mapboxなど)に様々なスタイルを適用したものです。
多様な表現が可能です。